蒲田の唄うたい 弾き語り 池上線多摩川線沿線ミュージシャン
『旅する惑星』収録曲より
「電気ホタル(M-9)」 (弾き語りバージョン with げんちゃん声援)
第二回
(前回のあらすじ)2018年4月にふと、バイクで走りながらアルバム制作を思い立ったひらたあきおでしたが…。
頭の中に『電気ホタル』のメロディが浮かんできた時、アルバムを作れるじゃん、と思ったのですが、その時点で完成している曲は三、四曲しかありませんでした。根拠ないけど、なんとかなるだろうと勝手に決めました。そうでも思わなければやってられない精神状態だったのです、じつはその時。
2017年後半、雇用先でくだらないしかし深刻なトラブルが発生し、それはそれで貴重な体験だったので今となっては笑い話ですが、月々残業80時間を超えて半分壊れながら仕事していたのでした。
年が明けた2018年にはそんな状態も落ち着き、さて、と思っていた矢先、人生で最もタフな3月がやってきました。どうやってここを乗り切ったのか、正直なところあまり良く覚えていません。詳細をここに書くにはヘビーすぎるほどの濃い一ヶ月でしたよ。
そんなわけで、違うなにかに没頭しなければ気が狂うんじゃないか、という思いが心の奥底深く沈殿していたため、僕はアルバムを作るというアイデアに飛びついたのかもしれません。しがみつける何かが必要でした。

家に帰って『電気ホタル』を仕上げながら、アルバムを作るためのスケジューリングをし始め、2018年中に完成させよう、とまず決めました。アルバムを埋めるだけの曲数が揃ったら…、というのは要するに「明日からダイエット」と同じことで、一生日の目を見ません。夏休みの自由研究は夏休みに終りがあるから完成するのです。2018年はそんなに忙しい年にはならない予想でしたが、日々の仕事の合間を縫っての作業ですから、そこは自分に甘いスケジューリングにすることが肝要です。自分に寛容にならないと、涵養できません。
年内に完成させるなら11月いっぱいには完パケをCDのプレス業者に発注する必要があり、そうすると…、というふうに逆算して、よし、4、5、6月で曲作り、7、8、9月でバッキングトラックのレコーディング、10月にボーカル録りをして11月にミキシングとマスタリングすれば間に合うじゃん、とそれはそれはこれまたキャラメルマキャベリ、ちがうキャラメルマキアートより甘い見通しを立てました。
で、もいっこ、これが一番大事なことですが、「アルバム作ります今年中に!」と宣言することにしました。誰にも望まれていないことを勝手にやるのですから宣言しようがしまいが世界平和や飢餓撲滅にはなんの影響も与えません。単に自分を鼓舞するためだけです。あとには引けなくさせるというか、清水の舞台から飛び降りるというか、退路を断つというか、背水の陣をしくというか、破釜沈船というか、鳶に鷹を産ませるというか。(以下次号)

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【アルバム『旅する惑星』収録曲紹介】
電気ホタル(M-9)
アクアラインをバイクですり抜けすり抜けしている時に作った曲。浮島から海ほたるまでのトンネルは夏は熱風地獄です。
いつでも渋滞してるし空気悪いし。バイク運転中に鼻歌交じりに曲を作るのはよくやります。いや、バイク乗っているときに限らず鼻歌ふふふーんと年中歌ってます。
殆どは作ったそばから忘却の彼方に走り去っていくのですが、珍しくこのメロディはずっと頭の中に残っていました。
最近は思いついたメロディをスマホに録ったりしてますが、聴き直してみると「なんじゃこりゃぁ〜!」と松田優作なツッコミが入るものばかりですね。
この曲はアコギ一本で演るバージョンとアルバムバージョンがかなり異なっています。アコギバージョンもアルバムバージョンも趣があって気に入っています。あと、さり気なく曲の途中で転調しているところとか。

ひらたあきお 『旅する惑星』
1.m & n
2.集めたもの全部捨てて
3.ボニー万華鏡
4.Sarangkot
5.雨けぶる
6.まだ遠そう
7.顔の見える世界地図
8.幸せの種
9.電気ホタル
10.旅する惑星
(税込み1,500円)
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