蒲田の唄うたい 弾き語り 池上線多摩川線沿線ミュージシャン
第三回
(前回のあらすじ)アルバム作るぜ!と宣言した手前、完成させなければならないと自分にプレッシャーをかけることに成功。さて、次は…。
アルバム作るにあたって、なんかコンセプトあったほうが作りやすいなぁ、と思ってはいたんですが、よくよく考えてみると特に歌を通じてなにか世間に訴えたいことがあるわけではなかったんです。ほんと、中身は空っぽ外見もペラペラ、体脂肪率は自慢じゃないけど一桁%、吹けば飛ぶよな将棋の駒、風が吹いて飛ばされそうな軽い魂で人と同じよな幸せを夢見ていたのに…。
どうあがいてもアイラブユーオーケーなんてガラじゃないし、五十近いおっさんが劣等生で十分だとかシャウトしてもなぁ、と呻吟singin’していた時にたまたま目にしたのが…。
スミマセン、話し盛りました。さんきちの大盛りご飯くらい、話し盛りました。もうしません、あしたからはパンにします。
アクアラインの中でアルバム作ろう、と思い立った時からアルバムのコンセプトは旅にまつわるエトセトラにしようと決まっていたんです。タイトルどうしようかな、っていうのはあったんですけどね。で、たまたまその頃観ていた映画がウォン・カーウァイ監督の名作『恋する惑星』。
ピッカーン!はい、そのままいただきました。タイトル決定!パンパカパーン!
『旅する惑星』
物事が決まる瞬間ってのは、そんなもんです。何事も勢いですよ、勢い!
認めたくないものだな、若さゆえの過ちというものを、とか赤い彗星気取ってる場合じゃないですよ。そもそも若くないし。
ところで件の作品、原題は『重慶森林(Chungking Express)』。邦題をつけた人のセンスに脱帽です。個人的には『ブエノスアイレス』のほうが好きですけど、それは置いといて。
一応、『旅する惑星』にも英語の題があります。
Serendipity On Planet Earth
皆様の人生に素敵な出会いがありますように。
このようにして極めて安直にアルバムタイトルが決まりましたが、それがそのまま収録曲のタイトルにもなるのはもう少し後の話です。
タイトルが決まったら、突然頭の中にジャケットデザインが浮かんできました。飛行機でもなく、車でもない、バイクの旅。これだ!

でも本当はそれだけじゃありません。何故かと言うと、バイクの旅は二次元ですが、音楽の旅は四次元なのです。
突然何言い出したんだこいつ?
と訝しんだあなたのために、次回に続く…。

【出前ライブ行います!】
IKETAMA沿線に限らず、お呼びいただければどこへでもギター担いで参上いたします。
ちょっと聴いてみようかこいつの演奏、と思われた方は躊躇わずに下記フォームよりご連絡を!
【アルバム『旅する惑星』収録曲紹介】
旅する惑星(M-10)
イントロのギターリフがまずあって、それに合わせてコードを付けて、そこにメロディを置いて、という作り方をしていった曲。Aパートだけがあって、そっから先どう展開すればいいのかよく分からず、熟成させていたといえば聞こえがいいですが、ようするに放っておいたのです。アルバムに入れる最後の曲はゆったりした曲がいいなあ、と曲作りを再開したのですが、Bパートやサビの部分はどうやって作ったかあんまり覚えていません。ギターソロはノエル・ギャラガーが弾いたらこんなふうに弾くんじゃなかろか、というイメージで弾いてみました。
そして、アルバムの最後のコード、これは絶対にEというのは最初から決めていました。何故かわかった人は相当なマニアです。
そんなら曲のキーもそうすりゃいいじゃん、と思うかもしれませんがそう単純では面白くありません。なので、どうやってそこに持っていくか、という部分はかなり試行錯誤しましたが、上手くいったのではないかと思います。前向きな歌詞で終わってよかった。

ひらたあきお 『旅する惑星』
1.m & n
2.集めたもの全部捨てて
3.ボニー万華鏡
4.Sarangkot
5.雨けぶる
6.まだ遠そう
7.顔の見える世界地図
8.幸せの種
9.電気ホタル
10.旅する惑星
(税込み1,500円)
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