いけたまCOLUMN


蒲田西口 占いの夜

蒲田西口・サンライズ商店街の灯り消え、夜のムードが漂い始める頃。どこからともなく現れ人待ちをする人たちがいる。通行人に声をかけるでもなく、薄灯りの中ただうつむいて座っているのは、男だったり女だったり。彼らの名は占い師。たいてい各自の小さなテーブルには「運命鑑定」「開運」など書いた小さな提灯が置いてあり、何者であるかをアピールしている。アーケードの照明も落ちた薄闇に佇む姿は妖しげだが、気まぐれに占いをお願いしてみることにした。

深き悩みはないけど〜……とテキトー気分で私が話しかけたのは、この道長そうな女性占い師。彼女は手相と観相で運勢を見る。パステルカラーの春らしい服装で、一見ふつうのふっくらマダム。週に数度蒲田や大森、大井町などを回っていて、同じ蒲田西口でも時間によって場所移動するそうだ。(以降彼女のことは勝手にマダムと呼ぶ)

 

「なんで夜に占うんですか?」

 

「暗い方が話しやすいじゃない」

 

なるほど相談には暗闇が似合う。占いの神秘性も増すというものである。

 

「お願いします」と前に立つと、まずは自分と夫の生年月日を書くよう促された。

 

「えーっなあに本当に!?」

 

書いたものを見て大きな声をあげたマダム。そんなにびっくりしなくても(笑) 歳が離れておりますのでね。しかし素直に驚いてしまうところがマダムの人間くさいチャームポイントなのかもしれない。占いしてたらいろんな人いるだろうにね〜。一気に話しやすさが増した気がした。

次に「手相を」と言われ右手を広げると、「いやいや左」と。自分の場合右手はもう終わってるんだって。なんかガーン(笑) 他の人の手相は生命線(親指と人差し指の間から伸びる線)と頭脳線(真ん中)、感情線(一番上)がくっついているみたいだが、自分のは全部離れている。

 

「これは独立心旺盛で誰にも何も言われたくない、しばられたくない線」

 

う……。

 

手相鑑定を進めようとするところをさえぎって尋ねてみる。

 

「占いを始めたきっかけは? 修行したり学校行ったりしたんですか?」

 

「ん〜……先生は今大阪にいるんだけどね〜」

 

 

あまり答えたくない雰囲気。

 

「もともと何か不思議な力があったり、みんなには見えないものが見えたりしたんですか?」

 

この質問にはちょっと乗り気の返事。

 

「うん、分かるよ。オーラとか気は感じる」

 

「お。わたしどうですか?」

 

「いいね〜(以降割愛)」

 

それからじっくり手相鑑定、顔見て(観相)図星なことやこうした方がいいというご託宣をいただいたのであった。最後までお名前は教えてくれなかったが、こんなことを。

 

 

「あなたが今日立ち止まったのも何かの縁。このアドバイスを心に留めて生きて。いい線があるからって甘えてはいけない、常に前向きに努力を。手相って変わるからね」

 

確かに自分を省みるには良いきっかけになったし、自信を持っていい部分も鼓舞された。色々と背中を押してもらって気分スッキリ。蒲田西口、夜の占いも悪くない。鑑定料はだいたい2.000円。

 

ライター ペロリサイコ


 

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